パティシエの仕事と”つわり”

パティシエ妊婦

パティシエの仕事×つわり


妊娠すると避けて通れないと思っていた“つわり
有難いことにそれがほとんどありませんでした。

つわりは、早い人で4週目から、一般的には5~6週くらいから始まると言われています
つわりが始まってしまうと、レストランで働くのはいかがなものか・・・衛生的に良くないし、商業施設に入った店舗だった為 トイレまでのダッシュがきついな!!なんて考えながら、まだ来ない“つわり”に怯えていました(笑)

 その頃は 夜遅めのシフトに入らせてもらっており、途中からパティシエは自分1人ということもありました。
体調も特に問題なかったので、いつも通りの業務を日々こなしていました。

 しかし、ある夜、、、それは突然やってきました。


いつものようにオーダー対応をして、少し手が空いた時にお客様に挨拶に行こう!とサービスの方がフロアに呼んでくださいました。
(私が働くレストランでは、お客様のご希望に合わせた特別なお祝いケーキなどを出しております。それをお客様に出す瞬間を見せてもらえるというのは この仕事をしている者にとって、とても幸せな事で、モチベーションアップに繋がります。その気持ちを汲み取り、サービスさん達はお互い余裕のある時に私たちを連れ出してくれていました。)
 お客様の笑顔で喜ぶ姿に、こちらも心からの「おめでとうございます!」をお伝えし・・・胸がいっぱいになっていました。
胸がいっぱい・・・の余韻が?長すぎる・・・
ん?お腹が痛い・・・??フロアを歩いていると、他のサービスさんに
「めっっちゃ顔疲れてるじゃん!大丈夫?」
と言われ、、、そのままトイレに駆け込みました。

 ギリギリ間に合い、トイレでむかむかを吐き出しました。
これ つわりか????
時間にすると5分程でしたが、すごく長い時間トイレに引きこもっていた気がしました。
今、オーダーが入っていたらどうしよう・・・・早く戻らなきゃ・・・
と頭の中がぐるぐるしていました。

 なんとか落ち着き、、、オーダーも入っておらず一安心…したのですが 気分が悪いのは続き、片付けも掃除も中途半端なまま帰らせてもらうことになってしまいました。

 パティシエのみんなに妊娠している事を告げて1ヵ月経った頃のことでした。
この日まで、妊娠しているという実感があまりなく 仕事に集中している時は特に自分が妊婦という事を忘れていました。
そんな中、急に「お腹に赤ちゃんいるんだぞ!!!!」と叩かれたような気分でした。

 みんなに心配をかけてしまった事もあり、今後何が起こるかわからない・・・という事で、私が1人!というシフトを無くしてもらいました。

 私を気遣って このような配慮をとっていただけたことに、申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいでした。
それと同時に、一人でやれるのに・・・もっとやりたいのに・・・と不甲斐ない気持ちで心が沈みました。
今まで出来ていた事が出来なくなると、この職場での私の存在価値ってなんだろう・・・
などと考えるようになり、とにかく不安でした。
ホルモンバランスの変化もあってか、自分の気持ちについていけない日も増えました。

しかし・・・あの日から、”つわり”はどこへ???


という感じで、その後は1度も吐いたりしませんでした。
そもそも、、、あれはつわりじゃなかったのでしょうか・・・・・

 お腹の中の赤ちゃんが
『僕ここにいるんだけど!!!わかってよ!』
と、無理しちゃいけないと伝えてくれたのかもしれません。 

 そんな風に考えるようになってから、
 自分に優しくしよう!と思えたのでした。

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